只野範男さんの完全版無税入門を読みました
只野範男さんの完全版無税入門を読みました。
同著は10年前に『無税入門』としてベストセラーになったそうですが、私は全然知りませんでした。
無税にする仕組み
ここでいう無税とは非課税ではなく、給与天引きされた税金が還付されるということらしいです。著者は40年間で所得税・住民税を合わせて1,000万以上の支払いを逃れたとの事。
仕組みとしては本業(給与所得)と副業の所得を合算して、申告。
副業が赤字(意図的ではないとは思いますが)の為、合算した課税所得がマイナスとなり、既に本業で支払った所得税が還付されるといった形です。
誰でもが真似できるわけではない
重要なのは副業が事業所得なのか雑所得なのかということでしょうね。
著者はイラスト販売を事業所得(著者曰く、こちらが本業)としていたので、損益通算ができましたが、そのまま真似できるかは疑問です。
雑所得扱いと判断されれば、損益通算できませんので、このやり方はできません。
前著がベストセラーとなり、架空の副業で赤字を作って、不正還付するサラリーマンが結構いたようで、指南していたコンサルタントが逮捕されたみたいです。。
節税の重要性
著者は税の知識の重要性を説いています。
お金をノーリスクで儲ける方法として節税をあげています。
- 所得控除を積み上げ
- 必要経費の積み上げ
- 損益通算の活用
上記3つのうち、ひとつでもできれば節税が可能と。
まあ、個人事業主の人には常識ではあるんでしょうね。
NISA(つみたてNISA)、iDeCoなんかも節税としては有効ですし、知らないと損することは世の中には多いですね。
感想
読んでいて気になったのは前著はベストセラーとなったとの事なので、損益通算しても黒字になったのではないのかなと思うんですが、その事については触れられていませんでした。
その点はちょっと気にはなりましたが、兎も角、読み物としても面白く、税の知識の確認にもなって、読む価値はあったかなと思いました。