年金繰り上げ受給時の減額率が変更される模様(0.5%⇒0.4%)
先日、厚生労働省の年金改革案の記事を見ていると、年金繰り上げに関して、気になる内容がありました。
年金繰り上げ時の減額率が変更
10月の日経にも載っていたんですね。
年金の繰り下げに関しては増額率は0.7%のままのようです。年8.4%(5年で42%)増。
よくわかりませんが、年金の繰り上げの減額率が変更になるようです。
現行は0.5%ですが、これが0.4%(年4.8%(5年で24%))減になるとか。
そうなりますと、繰り上げ受給した場合と通常に受給した場合の損益分岐点が変わってくるはずです。ちょっと調べてみました。
年金繰り下げ時の現行との比較
まずは現行の場合です。
65歳を標準として、60歳で繰り上げした場合を考えます。
分かりやすく、年金は月10万円(年120万円)とします。
5年繰り上げで30%減の月7万円(年84万円)とした場合です。
そうすると、76歳までは繰り上げの方が得です。
正確には76歳8か月までになりますね。
つまり76歳8か月ー60歳=16年8か月は繰り上げの方がいいということになります。
60歳なら76歳8か月迄、61歳なら77歳8か月迄という感じですね。
次に改正案の方の場合です。
上記と同様に65歳を標準として、60歳で繰り上げした場合を考えます。
年金は5年繰り上げで24%減の月7万6千円(年91万2千円)になります。
この場合、80歳までは繰り上げの方が得です。
正確には80歳10か月までになりますね。
つまり80歳10か月ー60歳=20年10か月は繰り上げの方がよく、60歳なら80歳10か月迄、61歳なら81歳10か月迄はお得ということになります。
平均余命を考えると、82歳前後ぐらいになりますから、ちょっと微妙です。
基本的には繰り下げ受給だが、状況により繰り上げも検討の余地あり
以前にも年金の受給時期を考えたことがあり、基本的には繰り下げ受給にしようと考えてはいますが、資産状況によっては繰り上げも検討する余地はあるのかなと思い始めました。まあ、切羽詰まっていれば、考える迄もないですけども。
仮に年金受給開始が現行の65歳から70歳ぐらいまで上がるのであれば、残り寿命を考えて、尚更、繰り上げに傾く気もします。
結局、長生きリスクをどれだけ考えるかにはよりますね。
個人的な話をすると、父親が年金繰り下げをして、年金受給開始から数年後に他界した一方、祖父母は90歳迄生きましたので、どちらがいいとも一概には言えないなあと思っています。その時の状況によって臨機応変に考えていく必要はありますね。