高野和明さんの『ジェノサイド』を読みました
高野和明さんの『ジェノサイド』を読みました。
高野さんと言えば、『13階段』とか『6時間後に君は死ぬ』を読んだことがありましたが、この作品はタイトルからなんとなく敬遠していたんですよね。
結構、売れたみたいですね。知りませんでした。
あらすじ
人類滅亡の原因を研究した「ハイズマン・リポート』。
その5番目の項目である進化した人類がアフリカのコンゴで発見されたという報告から始まります。
現人類の驚異になることを恐れたアメリカ・ホワイトハウスは肺胞上皮細胞硬化症で余命1か月の息子をもつイエーガーらをアフリカに送り込みます。
しかし、イエーガーらは自分達も捨て駒にされることを知り、新人類のアキリらとアフリカ脱出目指すことになります。
一方、日本では大学生の古賀研人が、突然死んだ父からメールを受け取り、父が極秘に研究していた肺胞上皮細胞硬化症の治療薬開発を引き継ぐことになります。
アメリカの要請で公安も動き出し、タイムリミットが迫る中、謎の創薬開発ソフト『GIFT』を使用し、開発を進める研人。
果たして、イエーガーらはアフリカを無事脱出できるのか、研人は肺胞上皮細胞硬化症の治療薬を期限までに開発できるのか・・みたいな感じです。
感想
伏線が綺麗に回収されていて、ああ、そういうことだったのかとその箇所を読み返したりしました。アフリカでの少年兵のところの描写は、ちょっと嫌な気持ちにはなりましたけどね。
あと、突っ込み処として、『GIFT』程のソフトを開発できる能力が新人類にあるのであれば、自分で治療薬も開発可能じゃないのとか、アフリカ脱出行も数人の民間軍人ではなくて、米軍とか利用できたんじゃないのとか思わないでもなかったです。
それでも、単純に面白かったですね。確かに現人類で進化が終わったわけではないでしょうし、次の人類が生まれるというのも必然なんだろうなと思いました。
進化した人類の描写が、よくある宇宙人のリトルグレイみたいな感じだったのも面白いところです。