前方後円墳ってやっぱり円部分が後ろ(下)なの?
大阪初の世界遺産として「百舌鳥・古市古墳群」が登録されることが決まりましたが、メインの前方後円墳「仁徳天皇陵古墳」(大山古墳、堺市)について、疑問に思っていたことをいい機会なので調べてみました。
前方後円墳の向き
なにが疑問かというと、あの古墳の向きは結局、円が後ろ(下)なのか前(上)なのかということです。
名前からいうと、前方後円墳なわけですから、円部分が後ろ(下)ということになります。しかしながら、よく見る写真では円は前(上)になっていることが多く、私の中のイメージもそうなってます。
Wikipediaから形状に関する部分を引用します。
前方後円墳の形状は、古くはヒョウタン形などとも形容されていた。「前方後円」の語は、江戸時代の国学者蒲生君平が19世紀初めに著した『山陵志』で初めて使われた。蒲生は、各地に残る「車塚」という名から、前方後円墳は宮車を模倣したものだと考え、方形部分が車の前だとした。しかし現在では古墳時代にそのような車は存在しなかったと考えられている。
現在の研究では、平面では円形をしている後円部が埋葬のための墳丘で主丘であり、平面が撥形・長方形・方形・台形などの突出部をひっくるめて前方部と呼ぶ。前方部は、弥生墳丘墓の突出部が変化したもので、もともと死者を祀る祭壇として発生・発達とする説や葬列が後円部に至る墓道であったとする説があり、次第に独特の形態を成したと考えられている。ただし時代が下ると前方部にも埋葬がなされるようになった。しかし、慣習と便宜によって前方後円墳、前方部、後円部といった用語はそのまま使われている。
結局、どちらが前(上)ということはないが
どうやら、あくまで便宜上、前方後円と言っているだけで、どちらが前(上)とかはないようです。
知ったかぶりをして、円部分は後ろ(下)が正しいとか言わない方がいいですね。
ただ、前方後円墳は英語ではkeyhole-shaped mound(鍵穴形古墳)らしいですし、鍵穴というからには円が前(上)と見ているということでしょうね。
私もやっぱり円が前(上)の方が違和感もなく、すっきりします。
恐らく、後ろ(下)が円だと、不安定さを感じるからだと思います。
それにしても前方後円墳「仁徳天皇陵古墳」は巨大すぎますが、観光の目玉ですし、どうするんでしょう。ヘリコプター遊覧という話もありますが、人数が限られますし、展望台だと単なる森としか見えないでしょうし。
全貌を観るのは空からしかないでしょうから、ドローンでも飛ばしてLIVE映像でも流すのでしょうか。