セミリタイアもどきの中年ニートブログ

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2018年よりセミリタイア中。50過ぎ独身男の備忘録

恩田陸さんの『夢違』を読みました

夢違

恩田陸さんの『夢違』を読みました。

恩田さんの作品も結構読んでいるのですが、この作品も冒頭から面白くて一気読みしましたので、感想などを書いておきたいと思います。

あらすじ

本の中では夢を記録できる技術が確立されており、その記録した夢は夢札と言われています。主人公の浩章は夢札を分析する仕事をしていますが、ある日、中央図書館で十年以上前に事故で亡くなった古藤結衣子らしき幽霊を目撃します。

 

古藤結衣子は左側のこめかみ部分のひと房が銀髪になっていて、予知夢、しかも事故などの悪夢を見ることができる女性でした。また、浩章とは元々兄の婚約者という関係でしたが、次第に親しい仲となっていました。

予知夢を見ることができるということで、話題となり、研究対象とされていましたが、ある時、自分自身が見た予知夢通りに事故に巻き込まれてしまいます。

遺体は出ませんでしたが、酷い火災事故であったため、亡くなったと考えられていました。

 

事故から十数年後、浩章も別の女性と結婚していましたが、ある時、山間の小学校でクラスの生徒たちがパニックを起こす事件が発生します。その生徒たちの夢札を見ると、ある女の子の夢に八咫烏が出てきます。その八咫烏の喉元には結衣子らしき女の顔が浮かんでいました。女の子の別の夢札には結衣子と浩章が一緒にいるところも見えました。浩章自身も結衣子が近くにいるような夢か現実か分からない感覚に襲われることが多くなります。

 

さらにある小学校で児童80人と教職員らが姿を消してしまう神隠し事件が発生します。

その防犯カメラには結衣子らしき女性が映っていました。

 

一体何が起きているのか?
結衣子は果たして生きているのか?
何をしようとしているのか?

 

 

感想

SFホラーっぽい感じで、引き込まれて頁を捲りました。

ラストはそれなりに予想がつきましたけど、伏線が回収されてないなあとちょっと消化不良気味でした。。。

面白くて読ませるだけに、なんだか勿体無い気がしました。

新聞連載だからですかね。もっと長編にしても良かったのになあと思ったり。

 

髪の一部分が白い、古藤結衣子という名でなんかよく似たのがあったなあと思っていたのですが、調べてみると、昔ドラマであった『悪夢ちゃん』の原案みたいです。

あのドラマは子供でしたけど、確かに予知夢を見る女の子がそんな名前と容姿でした。

子供の頃のイメージで制作されたんですかね。
まあ、どちらかというと主人公は北川景子でしたけど。