乾くるみさんのセブンを読みました
乾くるみさんのセブンを読みました。
著者の有名作品といえば、イニシエーションラブとかリピートとかありますが、この作品はそれよりあとの2014年の作品集になります。
収録作品は以下の通りです。
全ての作品で数字の7が関係していますので、タイトルがセブンなんでしょう。
収録作品数も7つですね。
上記の中で特に面白かったものを挙げますと、以下の2つになります。
ラッキーセブン
トランプのA~7までを使ったゲームを生徒会の7人でやるところから始まります。
ルールは各自にトランプを1枚ずつ配り、1対1での対戦形式で相手のトランプの数字を当てるか相手より強い数字であれば勝ち(Aが一番強く、次に2、3、4・・・と続く。但し、7はAに勝つ)となり、勝った方がカードを全取し、最後まで残った人が勝者という生き残りゲームになります。
ここで、単なる暇つぶしのつもりが、予想外の出来事が起きます。
興味のある方は読んでみてください。
この中での相手のカードを読む心理戦が面白かったです。
そこに至る論理ロジックが、カイジみたいで、カイジ好きの方は面白く読めると思います。
ユニーク・ゲーム
こちらも上記と同じような論理ロジック思考のものなのですが、捕虜となった7人(4人組と3人組の2つに分断されている)がゲリラ相手から生死をかけたユニーク・ゲームをさせられることになる話です。
ユニーク・ゲームというのは0~7までの数字を各自選択し、ユニーク(一意)であれば、その時点でセーフ。ユニークではなく被っていた場合でも、最終的にセーフであった人数と同じ数であれば、救済されるルールになります。
例えば、7人で1と3が被った場合で残りがユニークだった場合は3人がセーフになるので、3で被った2人も助かり、計5人が生き残るということになります。
この2チーム内でどのように数字を選ぶのか、どうしてその選択をするのかが、大変面白く、読むことができました。
他の短編も面白いのですが、特に上記2編が印象に残りましたね。
ちなみに乾くるみさんて、私より少し年上の50代のおっさんなんですよね。
イニシエーションラブとかリピートとか読んでいた時は女性とばかり思っていたので、男性と知った時はびっくりしました。
まあ、私が勝手に女性だと思い込んでいただけですけど。。。