篠田節子さんの竜と流木を読みました
篠田節子さんの竜と流木を読みました。
タイトルからは全く内容の予想がつきませんでした。
あらすじ
太平洋上の小島であるミクロ・タタの淡水の泉に生息している「ウアブ」という両生類の記述から始まります。
「ウアブ」の描写を本文から引用すると以下のような生き物です。
背中の色は砂粒を散らしたような淡いベージュ色だが、潜って側面から眺めると、その腹は赤ん坊の頬のような、オレンジを帯びた半透明のピンクだ。大きくて太い尻尾と小さな後ろ足、短いがちゃんと指の揃っている愛らしい前足。その輪郭は、なんとほ乳類のカワウソそっくりだった。
体長は15センチほどとの事で、イメージとしてはウーパールーパーみたいな感じかなと想像しながら、読み進めました。
物語は「ウアブ」の住むミクロ・タタの淡水の泉が水道事業の開発対象となったため、住処を追われることになった「ウアブ」を隣のメガロ・タタ島の複合リゾート施設内の池に移したところ、思いもかけない事態となっていきます。
まず、池に移した「ウアブ」が、大量死してしまいます。
死んだウアブは変色したり、奇形になっていたりする個体もありました。
皆が絶滅を心配する中、繁殖に成功し、喜んでいたのも束の間、池の畔でスタッフが黒いトカゲらしきものに足を噛まれ、救急搬送される事故が起きます。
さらに黒いトカゲらしきものは増加し、島民を襲う被害が出始めます。
このトカゲの正体は?
ウアブを移住させたこととの因果関係は?
テーマは外来生物問題なんでしょうか?
ジャンルでいうと、なんですかね。
ファンタジーなのかホラーなのか、よくわかりませんが、一気に読めましたし、面白かったです。興味がある方は読んでみてください。